それは、報告に上司が知りたい情報が含まれていないということです。
では上司が求めているその情報とは、いったい何なのでしょうか?
あなたは上司に報告したときに、怒られたことはありませんか?
報告をしたときに上司から怒られる人は、仕事の能力が低いわけではありません。
単に報告する内容が間違っているだけなんです。
本記事では私が怒られ続けて気づいた『上司が報告で聞きたい情報』と『報告の仕方』をご紹介しています。
ご紹介する方法を実践すれば、上司が求めている情報を伝えられるので、報告を難なくこなせるようになりますよ。
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上司への報告がうまくいかない原因

上司にタメ口で話さない限り、報告がうまくいかない原因は報告する内容が間違っていることが大半です。
イメージとしては、『上司が知りたいことを報告せずに話し続けて、上司がイライラしていく』といった感じになります。
もちろん、このような報告に対して上司が怒るのには、きちんとした理由があります。
その理由とは、上司は『サポートの必要性を判断できる情報』を部下の報告に求めているからです。
そもそも、あなたの上司の仕事は『組織のマネジメント』です。
つまり、部下がきちんと成果を出せるような環境を作り上げることが上司の仕事になります。
そのため、あなたが問題にぶち当たったときに、上司は適切なサポートをして成果を出せるように導く必要があるんですね。
このような背景から、上司はあなたの報告から『サポートの必要性』を判断したいと考えています。
そのため、『サポートの必要性』に関係する情報が無いと、上司はどうでもいい話を延々と聞かされることになってしまうのです。
報告で伝えるべき内容

では、『サポートの必要性』を伝えるために、何を報告すればいいのかというと、それは信号の色なんですね。
具体的には、次のような『計画からのズレ』を伝えるイメージです。
- 青 → 計画通り
- 黄 → 挽回可能な遅れあり
- 赤 → 挽回できない遅れが発生
上司のサポートは計画から遅れているときに行うものですので、金子氏の言うように『計画からのズレ』という情報が判断基準になるのです。
遅れあるいは進展速度がわかることがアクションが必要かどうかの判断として重要である。
そのため、『計画からのズレ』を報告に盛り込んで、上司がサポートの必要性を判断できる状態を作り上げれば、報告はうまくいくようになるのです。
上司への報告の仕方

- 信号の色と必要なサポートを伝える
- 計画と現状のギャップを伝える
- 根拠を伝える
- 欲しいサポートをリマインドする
まず、報告の最初には結論となる『信号の色』と『必要なサポート』を伝えましょう。
具体的には次のようなイメージです。
- 青:計画通りに進んでいるので、このまま計画を進めます
- 黃:計画より3日遅延していますが、残業で挽回が可能です。来週、残業させてください。
- 赤:実験装置の故障により計画が破綻しました。至急、計画の再調整をさせてください。
このように伝えることで、計画からのギャップと欲しいサポートを伝えることができるんです。
結論を伝えたら、計画と現状のギャップを詳しく報告していきます。
次の例のように『計画は〇〇でしたが、△△が起きたので、現状は××です』と伝えましょう。
今週中に終わらせる予定だった実験Aなのですが、手順を間違えてやり直しになったため、2日ほど遅れが生じています。
このような説明を入れることで、遅延の程度と遅延の原因を上司に伝えることができます。
そうすれば、上司が事態の緊急度を判断できるようになりますので、上司は適切な判断を下すことができるんです。
自分にとっては些細な事でも、上司にとっては重大な問題の場合もありますので、面倒でもきちんと伝えてくださいね。
続いて伝えるのは信号の色の根拠です。
ここでポイントとなるのは、事実と意見を分けて話すことですね。
というのも、『事実』が『根拠』を、『意見』が『サポートが欲しい理由』を表す情報になるので、分けて報告したほうが伝わりやすいからです。
なので、この遅れを引き起こした原因を次のように説明しましょう。
- 納品が3日遅れています。しかし、納品後に残業して実験を行えば、遅れを挽回することが可能な見込みです。
- 装置が故障しました。変わりに使える装置もありません。そのため、計画の再編する必要があると考えています。
根拠を伝え終わったら、最後に必要なサポートをリマインドして終了です。
「計画を挽回するために、残業させてください」というように、もう一度伝えれば報告はOKですよ。
これで安心!報告の事例集

参考にしてみてください!
①計画通りに進んでいるとき(青)
仕事が計画通りに進んでいるときは、上司に求めるサポートは基本的にありません。
そのため、次のような簡易的な報告を日ごろから実施すればOKです。
現在、開発は計画通りに進んでいます。
当初の計画通り、今週予定していた実験Aが完了し、想定通りのBという結果を得ることができました。
仮説を立証することができたので、来週も計画通りに進めようと考えているのですが、よろしいでしょうか?
②挽回可能な遅れがあるとき(黄)
仕事が若干遅れている場合の報告は、欲しいサポートも報告に盛り込む必要があります。
具体的には次のようなイメージですね。
現在の開発進捗ですが、実験サンプルの納品が遅れているため、2日間の挽回可能な遅れが発生しています。遅延を挽回するため、今日から2日間の残業をさせていただきたいです。
当初の計画では、実験Aを12月1日から5日まで行う予定でしたが、サンプルの納品が2日間遅れたため、今日から実験をすることになってしまいました。なお、他の実験準備は全て完了していますので、残業すれば挽回可能と考えております。
この実験が遅れてしまうと、後の実験もすべて遅れてしまうので、今日から2日間の残業をさせてください。
このように報告すれば、遅延状況と必要なサポートだけでなく、今後の影響も伝えられるので、高確率で必要なサポートを受けることができるでしょう。
③計画破綻したとき(赤)
仕事が止まってしまったり、計画が破綻したりしたときは、次のような報告をしています。
現在の開発進捗ですが、装置が故障して実験が止まってしまいました。そのため、明日、課長と一緒に計画の再編をさせてください。
当初の予定では1日から実験を始める予定でしたが、装置のコントローラが故障してしまいました。装置の修理には2週間かかるため、仕事が止まってしまう状況です。
現在、対策を考えておりますが、この遅れは残業等での挽回は難しいと考えておりますので、明日1時間ほど管理職を含めた計画再編の打ち合わせをお願いしたいです。
このように説明すれば、上司は計画再編の判断に必要な情報を聞いてくるはずです。
打ち合わせまでに必要な情報を集めておき、適切なサポートを受けれるように準備しておきましょう。
まとめ
ご紹介した報告内容は結構シンプルなので、「本当に役に立つのかよ!」と思われたかもしれませんね。
ですが、心配ありませ!。
だって、相手が必要としていない情報は不要な情報だからです。
『上司が必要としている情報』と『あなたが伝えるべきだと考えている情報』は違うことが多いので、シンプルな報告をすればOKなんですよ。
なので、ぜひ実践してみてくださいね!
早速やってみます!
- 報告のポイントは信号の色
- サポートの必要性を判断できる情報が求められている
- 報告に盛り込む内容は信号の色・欲しいサポート・計画と現状のギャップ・根拠の4つ